アオキという植物。ずっとそこにあったはずなのですが、私は最近この植物のことを認識しました。
植物あるあるなのか?私だけなのか?
意識してその植物を見なければ、ただの風景、ただの木、ただの植物にすぎないということが多々あります。
ある日、ふとこのアオキが視界に入ってきました。
この木はなんという木なんだろう?
こんな時に強い味方なのがグーグルカメラ。グーグルは私に【班入りアオキ】だと教えてくれました。
さし芽・挿し木に夢中になっていた事もあり、この班入りアオキの挿し木に挑戦。
結果、アオキの挿し木に大成功しました。
さし芽・挿し木は、先のことを想像しながら「どこを切って」「いつ植えて」「何にどう植えるか」、頭と時間とエネルギーを多く必要とします。(私の場合は)
だからこそ、種まきとは一味違う上手くいった時の喜び。より自分を試されているような、挑戦者としての意欲を掻き立てられる【さし芽・挿し木】。
ロッキーのテーマソングが背後で流れているような、そんな気分になりながら、さし芽・挿し木に今日も励むのでした。
アオキ
アオキについての情報をまとめてみました。
学名 | Aucuba japonica(アウクバ・ジャポニカ) ※アウクバとは→青木葉 |
英名 | Japanese aucuba(ジャパニーズ・アウクバ) Japanese laurel(ジャパニーズ・ローレル) |
和名 | アオキ |
目 | ガリア目 |
科 | アオキ |
属 | アオキ |
別名 | アオキバ(青木葉) ヒロハノアオキ(広葉青木) ヤマタケ ダルマノキ |
原産地 | 日本 分布:東アジア |
樹高 | 80cm〜2m、50cm〜3m |
分類 | 常緑低木 |
開花期 | 3月下旬〜5月上旬 |
耐暑性 | ○ |
耐寒性 | ○ |
特徴 | ・強い陽射しに当たると葉焼け ・乾燥に弱い ・北側の庭や日陰、半日陰に良し |
株 | 雌雄異株 ・雌株→1月頃、赤い実がなる ・雄株→実はならない ※雄雌がないと雌株に結実しない |
花言葉 | 初志貫徹 永遠の愛 変わらぬ愛 若く美しく |
本種のアオキの葉は、学名にもなっている通り緑一色。
原産地が日本ということですから、これまで幾度となく目にしていたことでしょう。興味を持って世界を見ないと知らないことだらけです。
雌雄異株
アオキには赤い実がなるということを知った私は、実の形跡を探りました。しかし、そのようなものは見当たりません。
どうやらアオキは雌と雄があり、実をつけるのは雌株だけの様です。見分け方として、花の形態に違いがあるとのこと。ただ、残念ながら6月には花の時期は終わっていました。
ここに2本植えてあるということは雌と雄だろう、と思い親に尋ねたところ、何十年も実がついているのを見たことはない、と。
ということは、どちらも雄株の可能性が高くなりました。せっかくアオキが2本も植えてあるというのに結実しないとは、ちょっぴり残念です。
班入りアオキ
挿し木にした品種は、青葉(緑葉)の中に黄色い班が入る、明るく鮮やかな班入りアオキ。
ショッピングサイトを見てみますと、班入りアオキの中にも、スターダスト、フイリアオキ、サルフレア、などの品種がある様です。
触ってみると分かるのですが、肉厚で艶のある様はまるで作り物のようでもあります。
アオキの枝
若い枝は青々としています。
対して古い枝はというと、コルクのように褪色。初めてみた時は、目の前にある不気味な画に若干引きました。
この節々の不自然さは一体なんなのだろう?何者かが勝手に枝を切り落としていっているのでは?という疑惑がわくほど奇妙な枝。
挿し木
芽がついている若い枝を挿し木用として採取。
挿し木を10cm程度に切り揃え、葉を取り除きます。
底になる部分を斜めにカットしたら、しばらく給水。
切り口を傷めない様あらかじめ容器の半分ほど土を入れておきます。
片手で挿し木を固定し、残りの土をいれて完成。水をたっぷりかけたら、底のある容器で発芽を待ちます。
さし芽・挿し木には無菌の土が推奨されていますが、このときは何故か赤玉土小粒(小粒という名の中粒)と腐葉土の混合土を使用した様です。
発根を待つ
しばらくは半日陰に置き、毎日水をあげながら様子をみます。
根が出たか引っ張って確認したくなりますが、そこをグッと堪えて見守ります。
新芽
発根したかどうかはまだ確認できませんが、しばらくすると新芽が出てきました。
枝が生きているという事が分かりホッとします。
【挿し木から57日後】発根したか確認しながら移植
挿し木から57日、約2ヶ月が経過しました。
容器の底に生えた苔が時間の経過を物語っています。(地面の苔掃除も見て見ぬふりを継続中)
挿し木を掴み、優しくそっと動かしてみたところ倒れる気配がありません。これは発根しているのでは?という良い感触を覚えたので、発根の確認を行うことに。
挿し木苗を全て取り出しました。全部で9本。
切り口にはこの通り、硬い「もやし」のような根が出ていました。
見て分かるほどしっかりと発根しているものや、やや怪しいものもありますが、9本中8本が成功。
残り1本は失敗となりました。成功した苗との見分け方は切り口を見れば明らかです。
失敗した苗の切り口は枯れているのか茶色に変色。
成功した苗は、切りたての竹のように白く瑞々しさが違います。
切り口にはこれまた竹のツブツブのようなものが。これが成長して「もやし」のような根になると推測。
通常サイズのポットに移植し、更に根が伸びるのを待ちます。
さいごに
アオキの花言葉のひとつ【初志貫徹】にふさわしく、挿し木は大成功となりました。
今まで気にも留めなかった班入りアオキ。
さし芽や挿し木を通して、普遍性の中に価値を見出だす、そんなことを教えられているようにも思います。
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